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レポートにおける論理性とは|理由や経緯をくわしく書くことでレポートは論理的になる

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「レポートは論理的に書け!」

とよく言われますが、論理的ってそもそもなんなのか。そんなに大切なものなのか。どこをどう意識すれば論理的になるのか。っていうか論理的に書かないといけないとか初めて聞いたわ。

と、このようにそもそも論理的とはどういうもののことを言うのか分からない方も多いでしょう。

そこで本記事では「論理的とは」という本質的なところから、論理的な文章の書き方まで説明します。

ここでまず、本記事で言いたいことを伝えておきます。

論理的な文章を書くときに意識してほしいことは、

結論にたどりつくまでの「過程」を大切にすること

です。これにつきます。

詳しくは本記事で説明します。

結論までの過程がなによりも大事

レポートでは結論までの過程を大事にしてください。

というのも理由や経緯がしっかりとしてるほど、人というのは納得するからです。

分かりやすく説明するために例をあげてみます。推理小説などで、犯人さがしをするシーンを想像してください。

「お前が犯人じゃないの?」

と言われたとき、どう答えれば疑われずに済むでしょうか。

  1. 俺は犯人じゃない!犯人でじゃないって言っているじゃないか!
  2. 俺は犯人じゃない!その時間、俺は外出していたんだ!その証拠はないけど・・・
  3. 俺は犯人じゃない!その時間、俺は外出していたんだ!外出したことを証明してくれる証人もいる。

①がもっともあやしまれるでしょう。なぜなら、感情的になっているだけで「犯人ではない」と主張する理由が分からないからです。

次にあやしいのが②です。証拠がないと、信用してもらえません。

反対に、③のように理由や経緯をしっかりと言える人は信用されます。

レポートや論文もこれと同じです。意見をいうためには、理由や経緯、証拠が必ずいります。

大学におけるレポートとはの記事でも話しましたが、大学では信用されることが何よりも大事です。

研究でなにかを発見したときに、まわりから「この結果はあやしい・・・」だとか「なぜそう言えるのか?」、「それは嘘だ!」と疑われないようにしないといけません。自分のみちびいた結論は正しいんだと証明する必要があります。

だから、結論までの過程を大事にします。

結論は人によって違う

レポートにおいて「どのような結論になったか」は、そこまで重要な要素ではありません。

なぜなら、この世の中、”絶対的な答えはない”ということのほうが多いからです。

答えがひとつではないから、文章で答えるのです。

特にレポートのお題は、人によって答えが違うものが多いです。例えば「安楽死を認めるべきか」という問いに対する答えは人によってさまざまでしょう。

人によって答えが違うから、皆で論じて答えを出していこうとしています。

ただ、そういうテーマは答えるのが難しいものが多いです。

どう答えればよいか分からないということもあるでしょう。こういう難しい問題にこたえるときの、Tipsがあります。それは、

結論に「条件」を付けることです。

例えば、

「さまざまな文献を読んでいたら、安楽死を認めることも認めないことも難しそうだ。条件付きでこういうときは認めるというのはどうか」

というように。

必ずしも「わたしはこう考える!」と言い切る必要はありません。

反対の意見の人も納得するような答えを模索してみてください。皆に「確かに一理ある」と思わせることができれば、結論がどうであれ文章としてそれは上出来だといえます。

もちろん「人を殺すことはよいことだ」というような極論は例外ですが。

ポイント

結論は人によって違う。結論よりもその結論にいたった過程のほうが大切。

論理的な文章を書くには2つの準備が必要

ここでは論理的な文章の書き方を教えます。

文章を論理的にするためには準備が必要です。思いついた言葉を徒然なるままに書いていても、論理的な文章にはなりません。絶対になりません。

文章を書き始める前に、以下2つの準備をやってみてください。

  • 一つの「問い」を設定する
  • 自問自答をくりかえす

以下で詳しく説明します。

「問い」を1つ設定する

結論がいくつも見うけられる文章は、論理的だとはいえません。

なぜなら、その文章で「結局なにをいちばんに伝えたかったか」が分からないからです。

ダメな例:主張したいことがどれか分からない

COを増やさないようにするために原発はあったほうがよいと考える。また、COの排出を減らすために太陽光発電を増やすべきである。くわえて風力発電も増やすべきである。

見てもわかる通り、いろんなものに手を出して意見すると、ひとつひとつの意見が浅くなる。いわゆる「広く浅く」という感じです。これではなんの説得力もありません。

これを解消するためには、「狭く深く」書くことが重要です。書く前に「問い」をひとつだけ設定し、「答え」もひとつだけにします。

よい例:議論するポイントを1つに絞る

脱原発すべきだろうか。私はすべきでないと考える。その理由は2つある。1つ目はCO2の排出量を増やすことにつながるから。2つ目は電気代の値上がりにつながるからである。

このように議論するポイントをひとつに絞ることで、バシッと言いたいことが伝わります。

言いたいことがひとつであれば、その理由や経緯をくわしくかけるのは言うまでもありません。理由や経緯がくわしくかけるので、文章が論理的になります。

問いを設定するというのは、言いかえればテーマを設定するということです。問いの設定のしかたについてくわしく知りたい方は、テーマの決め方をどうぞ。

レポートにおけるテーマの決め方|例をもちいてテーマの良し悪しを説明する

自問自答をくりかえす

「問い」を1つ設定することで、理由や経緯をくわしく書きやすくなったと思います。

次は内容をどうやって論理的にするかです。

文章を論理的にするには、自問自答をくりかえすイメージで構成を立てていきます。

「?」→「答え」→ 「?」→「答え」→

というように。

具体例は以下のとおりです。

自問自答を繰り返す

脱原発に反対である。なぜならCO2の排出量を増やすことにつながるからだ。

  1. なぜ脱原発するとCO2の排出が増える?
    →火力発電は原子力発電は比べてCO2の排出が多いから
    • なぜ火力発電と原子力発電を比べてる?それ以外の発電もあるんじゃ?
    • なぜ原子力発電は火力発電に比べてCO2の排出が少ない?
    • なぜCO2の排出が少ないというだけで火力より原子力のほうがよいと考えるのか?
      • なぜ・・・
  2. なぜCO2の排出を減らさないといけない?
    →CO2が増えることにより地球温暖化が進むから
    • なぜ地球温暖化を防ぐことを最優先に考えているのか?
    • なぜ・・・

このように、思いつくだけ多くの自問自答をしていきます。答えがうまくだせなければ、情報収集をして材料をあつめます。

情報収集をしていると、当初の答えとは正反対の答えになることもあるでしょう。そうなれば、構成を練りなおしてください。

そうして、出した答えを集めてつなげていくと、文章の形がおぼろげながらできてくると思います。

論理的な文章は、こういう風に一歩一歩、論理の階段をのぼっていくイメージでつくりあげていきます。

ここで注意いただきたいのが、私はかならずしもこの方法をつかって書けといっているわけではありません。私が話しているのは、あくまで論理的な文章のつくるさいのイメージです。

論理的な文章とは、自問自答が集まっている文章です。自問自答して書くと、他の人が読んだときに「この結果はあやしい・・・」だとか「なぜそう言えるのか?」、「それは嘘だ!」などと疑われることは少なくなります。

論理を積み上げて、読んだ人が納得する文章にしたててください。

まとめ

「論理的」の正体は、理由や経緯をしっかり述べることです。

たとえ感想レポートであっても、説明型レポートであっても、論証型レポートであっても、この論理的な文章の書き方は同じです。

そして、どんなレポートでも本記事で学んだ2つの方法、

  • 一つの「問い」を設定する
  • 自問自答をくりかえす

これらを書く前に考えてください。そうすればおのずと論理的な文章がかけるようになるはずです。